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2017年07月03日

毎日料理を作っていると、同じような食材で似たような料理ばかりを作ってしまいがち。そのような悩みを解決してくれそうな料理アプリ「シェフ・ワトソン」をご存知でしょうか。「シェフ・ワトソン」はIBM社が開発したシステムで、食材を分子レベルに落とし込んで分析し、調理パターンに関する情報を収集した人工知能を搭載。使いたい食材を入力するだけで、9000以上のまったく新しいレシピを提案してくれるのだそうです。現状、英語版のWebアプリしかないため、日常生活には取り入れづらいですが、「シェフ・ワトソン」を使えば、普通では思いつかないような意外な組み合わせの食材の料理を作ることができるのです。先日、画家の蜷川有紀さんの新作「薔薇の神曲」のお披露目を兼ねたレセプションパーティーにて、「シェフ・ワトソン」を使った料理を食べる機会がありました。

 

取材・文/朝井麻由美 撮影:越間有紀子

※取材日 2017年5月29日

 


まずは見た目のインパクト抜群のパスタから。「獺祭ボロネーゼ 薔薇のインフェルノ」です。蜷川さんの作品「薔薇のインフェルノ」の真っ赤な色をイメージし、ビーツで色付けしてあります。赤々とした麺に一瞬ひるみそうになりますが、食べてみると普通のパスタとほぼ同じ味で、全然気になりません。

 

ちなみに、麺を赤く染めるのは「シェフ・ワトソン」が導き出したレシピではなく作り手のオリジナル。「シェフ・ワトソン」側は、レシピを調べた上で、お好みでアレンジすることを推奨しています。一方、パスタソースのほうは「シェフ・ワトソン」のレシピ通りで作られたもの。日本酒の「獺祭」を使ったソースは、お肉の味がしっかりしていて食べ応えがありました。ちなみに、今回の蜷川有紀展は”獺祭”の蔵元である、旭酒造株式会社がスポンサーとなっているため、以降の料理にも獺祭が使われています。

 

 

続いてはお肉。「獺祭の煉獄ロースト スイカソース和え」です。これが予想以上の美味! 「シェフ・ワトソン」を使うと、誰も食べたことがない新しい料理が生まれると言われているのですが、まさにその通りでした。鰹節とバターの入ったソースが最高においしく、魚介系の旨味とバターの甘さが非常にマッチしていました。このソースにはスイカも使われているようですが、私の舌ではスイカがどう作用しているのかはわからず……。ちなみに、この肉料理はダンテ神曲第2部「煉獄編」をイメージしたものになっています。

 

 

最後に、デザートの「獺祭フラン with ライスミルク」。ライスミルクとは、米粉から作った清涼飲料水。ライスミルクそのものも飲んでみたのですが、お米の味がしっかりしながらも、するすると飲みやすく、まさにお米のジュースといった味がしました。イメージとしては、ヤクルトのような飲料に近いです。

 

このライスミルクがソースとしてかかっているフランですが、実はもともとはフラン自体を獺祭のライスミルクで作る予定だったのだそうです。ところが、「シェフ・ワトソン」のレシピ通りに作ってみたところ、味はイマイチ。

 

というのも、「シェフ・ワトソン」の中に登録されているライスミルクは海外のもので、日本のとは味がまったく違うのだそう。食材の味の特徴からレシピを導き出しているため、同じ名前の食材でも、日本と海外で味が異なる場合、レシピがうまくいかないことがあるのです。というわけで、「獺祭フラン with ライスミルク」はプリンの上にライスミルクがかかっている、というものでした。穀物の香りと甘いプリンはなかなかどうしてバランスのいい味でした。

 

今後、「シェフ・ワトソン」には日本特有の食材もどんどん登録されていくはず。日常で使えるようになるのを心待ちにしています。

この記事の担当者: Masato.Fukunaga
学生時代はずっと卓球漬けの生活⇒社会人1~5年目までは編集プロダクションで書籍漬け⇒6年~7年目は企画会社でおもちゃ漬け⇒現在はソニー・デジタルエンタテインメントでモバイル漬け。2児の子育て奮闘中!
Masato.Fukunaga